2025年4月24日(日本時間25日)、メジャーリーグは各地で熱戦が繰り広げられました。延長戦にもつれ込む接戦や、スイープ達成、そして日本人選手の活躍と、話題に事欠かない一日となりました。特に注目されたのは、父親リストから復帰した大谷翔平選手(ドジャース)のバットから快音が聞かれたこと、そして菅野智之投手(オリオールズ)が力投を見せたものの勝利に結びつかなかったこと、さらに鈴木誠也選手(カブス)が引き続き欠場となった点です。
本日のMLBの動きを、日本人選手の詳細なレポートと合わせてお届けします。
日本人選手 今日の活躍 詳細レポート
大谷翔平 (ドジャース)
試合結果 ドジャース 6 – 7 カブス
今日の成績 1番 指名打者で先発出場。5打数1安打、0打点、0本塁打、1三振
- 第1打席(1回):左飛
- 第2打席(3回):右安打
1死一、二塁のチャンスでライト前にヒット。第一子誕生に伴う父親リストからの復帰後、3試合目にして待望の初安打を記録しました。「パパ初安打」はチームの得点機を広げる一打となりました。
- 第3打席(5回):左飛
- 第4打席(6回):遊飛
- 第5打席(9回):空振り三振
1点を追う最終回の先頭打者として打席に入りましたが、三振に倒れました。
待望の「パパになって初安打」は、ファンにとっても本人にとっても嬉しいニュースでしょう。3回のチャンスで生まれたこの一打は、ドジャースがこの回に得点を重ねるきっかけの一つとなりました。しかし、チームは接戦の末に敗れ、大谷選手自身も5打数1安打、特に9回の好機での三振という結果に終わりました。ロバーツ監督からは「アグレッシブにいきすぎている」「スイングがいつもより大きい」といった指摘もあり、復帰後の調整段階にある様子がうかがえます。チームもこれで痛い連敗となり、大谷選手個人の復調だけでなく、チーム全体として投打の歯車をかみ合わせる必要がありそうです。
菅野智之 (オリオールズ)
試合結果 オリオールズ 3 – 4 ナショナルズ
今日の成績 先発登板。7回を投げ3失点の内容で、勝敗はつきませんでした。
菅野投手は7回3失点という、先発投手として試合を作る役割を十分に果たしました。クオリティ・スタート(6回以上を自責点3以内)に相当する好投を見せたものの、打線の援護に恵まれなかったか、あるいはリリーフ陣がリードを守りきれなかった可能性が考えられ、結果的にチームは1点差で敗戦。勝敗がつかなかったことは、投手個人の力だけでは勝ち星を得ることが難しいという野球の側面を改めて示しています。
鈴木誠也 (カブス)
試合結果 カブス 7 – 6 ドジャース
今日の状況 欠場
再発した右手首の痛みが原因と報じられています。カウンセル監督は、回復を優先させるためか、鈴木選手に対してヘッドスライディングを控えるよう指示を出したとの情報もあります。
チームがドジャース相手に勝利を収めた一方で、鈴木選手の欠場は気がかりです。特に手首の痛みが再発したという点は、今後の出場にも影響を与える可能性があります。ヘッドスライディングに関する指示 は、怪我の再発防止策であると同時に、プレースタイルと怪我との関連性を示唆しているかもしれません。打線の核となる鈴木選手の離脱は、好調なカブスにとっても痛手であり、一日も早い回復が待たれます。
その他の日本人選手
- 吉田正尚 (レッドソックス) 出場なし チームはマリナーズに 5-8 で敗戦。
- 前田健太 (タイガース) 出場なし チームはパドレスに 6-0 で快勝。
- 菊池雄星 (エンゼルス) 出場なし チームはパイレーツに 0-3 で敗戦。
- 千賀滉大 (メッツ) 出場なし チームはフィリーズに延長10回の末 4-3 で勝利。
- 松井裕樹 (パドレス) 8回から登板し、1回を投げて2安打2失点。0-4の8回に登板し、ディングラーに2ランを浴びるなど苦しい内容。防御率は3.27に。前回登板では2回無失点と好投していただけに、次回の登板での修正が期待される。チームはタイガースに 0-6 で敗戦。
- 山本由伸 (ドジャース) 出場なし
- 今永昇太 (カブス) 出場なし
- 佐々木朗希 (ドジャース) 出場なし
4月24日 全試合結果一覧
ホームチーム | スコア | アウェイチーム | 勝利投手 (成績) | 敗戦投手 (成績) | セーブ投手 (S数) |
ツインズ | 6-3 | ホワイトソックス | J. トパ (1-1) | J. リージャー (0-1) | D. クーロム (1) |
レッドソックス | 5-8 | マリナーズ | E. ハンコック (1-1) | S. ニューカム (0-3) | A. ムニョス (8) |
ロイヤルズ | 4-3 | ロッキーズ | D. リンチIV (3-0) | T. キンリー (0-1) | – |
ジャイアンツ | 4-2 | ブルワーズ | L. ウェブ (3-1) | F. ペラルタ (2-2) | C. ドバル (4) |
ナショナルズ | 4-3 | オリオールズ | J. ロペス (1-0) | G. ソト (0-1) | K. フィネガン (9) |
エンゼルス | 0-3 | パイレーツ | A. ヒーニー (2-1) | J. コチャノウィッツ (1-3) | D. サンタナ (3) |
ダイヤモンドバックス | 6-7 | レイズ | P. フェアバンクス (2-1) | D. ジェイムソン (0-1) | – |
カブス | 7-6 | ドジャース | M. ボイド (2-2) | J. ドレイヤー (2-1) | P. ホッジ (1) |
アストロズ | 3-1 | ブルージェイズ | R. ガスト (3-1) | B. フランシス (2-3) | J. ヘイダー (7) |
アスレチックス | 5-2 | レンジャーズ | J. シアーズ (3-2) | K. ロッカー (1-3) | M. ミラー (7) |
フィリーズ | 3-4 | メッツ | M. クラニック (2-0) | J. ロマーノ (0-1) | – |
ブレーブス | 4-1 | カージナルス | D. ヘルナンデス (3-0) | J. ロメロ (1-3) | E. パガン (5) |
ガーディアンズ | 1-5 | ヤンキース | C. ロドン (3-3) | L. オルティス (2-3) | – |
タイガース | 6-0 | パドレス | R. オルソン (3-1) | K. ハート (2-2) | – |
マーリンズ | 2-5 | レッズ | B. シンガー (4-0) | S. アルカンタラ (2-2) | – |
注目試合ハイライト
ドジャース 6 – 7 カブス
大谷翔平選手が復帰後初安打を放ち、テオスカー・ヘルナンデス選手、パヘス選手に本塁打が飛び出すなど打線は機能しましたが、投手陣が踏ん張れず、カブスに連敗を喫しました。カブスは接戦をものにし、好調を維持しています。
オリオールズ 3 – 4 ナショナルズ
菅野智之投手が7回3失点と好投しましたが、打線の援護が乏しく、チームは1点差で惜敗しました。ナショナルズは少ないチャンスを活かして勝利を掴みました。
レイズ 7 – 6 ダイヤモンドバックス (延長11回)
劇的な幕切れとなりました。11回表、レイズはマイスナー選手の三塁打で勝ち越したかに見えましたが、ベースから足が離れたとしてリプレイ検証の結果アウトに。しかし、直後にディアス選手が値千金の勝ち越し二塁打を放ちました。その裏、レイズは4-6-3のダブルプレーで試合を締め、激闘を制しました。
アストロズ 3 – 1 ブルージェイズ
アストロズがブルージェイズをスイープ。9回、ブルージェイズはスプリンガー選手の執念の四球(11球粘る)とクレメント選手の二塁打で同点の走者を二・三塁に置きましたが、ヘイダー投手が後続を断ちました。アストロズは今季初の3連勝で貯金を2とし、波に乗ってきました。一方、ブルージェイズは打線の不振が響き、厳しい状況が続いています。
レンジャーズ 2 – 5 アスレチックス
アスレチックスの守護神メイソン・ミラー投手が圧巻の投球。ピーターソン選手に二塁打を浴びたものの、最後は見逃し三振で締めくくり7セーブ目。JP・シアーズ投手が3勝目を挙げました。
メッツ 4 – 3 フィリーズ (延長10回)
メッツが延長10回にサヨナラ勝ちを収め、同地区ライバルのフィリーズ相手に見事な3連戦スイープを達成しました。
MLB 主要ニュース
2025年ドラフトの契約金枠と指名順位別推奨額が発表
MLB機構は各球団に対し、2025年ドラフトの契約金総額(ボーナスプール)と各指名順位の推奨額を通達しました。全体1位指名権を持つナショナルズの推奨額は約1108万ドル。マリナーズが補足指名権などにより最大のボーナスプール(約1707万ドル)を確保した一方、ヤンキースとメッツは贅沢税のペナルティやFA選手獲得に伴う指名権喪失により、最も少ないプール額となりました。このドラフト資金の差は、将来的なチーム編成戦略に大きな影響を与える可能性があります。
マイナーリーグで若手有望株が活躍
未来のスター候補たちも躍動しています。マリナーズ傘下のフェルニン・セレスティン選手が本塁打、カブス傘下のケイド・ホールトン投手が5奪三振の好投、マリナーズ傘下のタイ・ピート選手が素晴らしい守備を見せるなど、ファームからも目が離せません。
ニック・カーツがMLBデビュー
アトランタ・ブレーブス期待のニック・カーツ選手がMLBデビューを果たし、初打席でタイムリーヒットを放ちました。
まとめ
4月24日のMLBは、大谷翔平選手が父親となってから初めてのヒットを記録するという明るい話題があったものの、ドジャースは接戦を落とし連敗となりました。菅野智之投手は好投しながらも報われず、鈴木誠也選手は怪我で欠場が続くなど、日本人選手にとっては明暗が分かれる一日となりました。
試合展開としては、レイズ対ダイヤモンドバックス戦のような延長でのドラマや、メッツやアストロズのスイープ達成など、見どころの多い一日でした。また、ドラフトに関する情報も発表され、各球団の未来に向けた動きも注目されます。
明日以降も、日本人選手の活躍、そして各チームの熱い戦いから目が離せません。引き続きMLBの最新情報にご注目ください。
コメント